むし歯のリスクを減らす生活習慣: 歯を大切にすることが生活習慣病予防につながる

まえがき

むし歯は、子供だけがかかる病気ではありません。近年は、高齢者のむし歯も増加傾向にあります。むし歯は、歯を失うだけでなく、全身の健康にも悪影響を及ぼすことが知られています。

目次

  1. むし歯のリスクを高める生活習慣
  2. むし歯のリスクを減らす生活習慣
  3. 歯を大切にすることが生活習慣病予防につながる
  4. むし歯のメカニズム
  5. むし歯治療
  6. むし歯予防の最新情報
  7. まとめ

1. むし歯のリスクを高める生活習慣

甘い物の摂取量が多い

  • 特に、砂糖や果糖を含む食品はむし歯菌のエサとなりやすい。
  • 間食の際は、ナッツやヨーグルトなど、むし歯リスクの低い食品を選ぶ。
  • 甘い飲み物は、水やお茶に置き換える。

間食が多い

  • 食後すぐに歯磨きをしない場合、口の中に糖分が長時間残ることになる。
  • 間食は、どうしても必要な場合のみとし、その際はすぐに歯磨きをする。

歯磨きが不十分

  • 歯垢は、むし歯菌の住処となる。
  • 一日二回、朝食後と夕食後に、二分以上かけて丁寧に歯磨きをする。
  • 歯間ブラシやデンタルフロスを使って、歯間の清掃も行う。

フッ素を取り入れていない

  • フッ素は、歯の表面を強化し、むし歯菌の酸に対して抵抗力を高める。
  • フッ素入り歯磨き粉を使用する。
  • フッ素洗口液を使用する。
  • 定期的に歯科医院でフッ素塗布を受ける。

定期的に歯科検診を受けない

  • 早期発見・早期治療は、むし歯の進行を抑制する。
  • 半年に一回は、歯科医院で検診を受ける。

2. むし歯のリスクを減らす生活習慣

食後の歯磨きを徹底する

  • 食後は、必ず歯磨きをする。
  • 歯磨き粉は、フッ素入りのものを選ぶ。
  • 歯ブラシは、小ぶりで毛先の柔らかいものを選ぶ。
  • 歯磨き時間は、二分以上。

フッ素入り歯磨き粉を使う

  • フッ素は、むし歯予防効果がある。
  • フッ素入り歯磨き粉を使用する。

間食を控える

  • 間食は、どうしても必要な場合のみとする。
  • 間食後は、すぐに歯磨きをする。

よく噛んで食べる

  • よく噛むことで、唾液の分泌が促進される。
  • 唾液は、歯の表面を保護し、むし歯菌の増殖を抑制する。

定期的に歯科検診を受ける

  • 早期発見・早期治療は、むし歯の進行を抑制する。
  • 半年に一回は、歯科医院で検診を受ける。

3. 歯を大切にすることが生活習慣病予防につながる

むし歯は、歯周病、糖尿病、心臓病などの生活習慣病のリスクを高めることが分かっています。歯を大切にすることで、これらの病気の予防にもつながります。

歯周病

  • 歯周病は、歯を支える骨が溶ける病気。
  • 歯周病になると、歯がグラグラしたり、抜けたりする。
  • 歯周病は、糖尿病や心臓病などのリスクを高める。

糖尿病

  • 糖尿病は、血液中の糖分が多すぎる病気。
  • 糖尿病になると、歯周病にかかりやすくなる。
  • 歯周病は、糖尿病の悪化を招く。

心臓病

  • 心臓病は、心臓の機能が低下する病気。
  • 歯周病は、心臓病のリスクを高める。
  • 歯周病の治療は、心臓病の予防にもつながる。

4. むし歯のメカニズム

酸の生成

  • むし歯菌は、歯垢の中の糖分を分解して酸を生成する。
  • この酸が、歯の表面のエナメル質を溶かす。

エナメル質の脱灰

  • エナメル質は、歯の表面を覆う硬い組織。
  • エナメル質が脱灰すると、むし歯菌が歯の内部に侵入しやすくなる。

象牙質の侵蝕

  • エナメル質の内側にある象牙質は、エナメル質よりも柔らかい組織。
  • 象牙質が侵蝕されると、冷たいものや熱いものがしみるようになる。

歯髄炎

  • 象牙質の奥にある歯髄には、神経や血管が通っている。
  • 歯髄が炎症を起こすと、激しい痛みを感じる。

歯根膜炎

  • 歯根膜は、歯を支える組織。
  • 歯根膜が炎症を起こすと、歯がグラグラしたり、咬むと痛むようになる。

5. むし歯治療

初期むし歯

  • エナメル質のみが溶けた状態。
  • フッ素塗布や歯みがき指導などで、進行を抑制できる場合がある。

中等度むし歯

  • 象牙質まで達した状態。
  • 削って詰め物をする治療が必要となる。

重度むし歯

  • 歯髄まで達した状態。
  • 根管治療が必要となる。

抜歯

  • 歯の崩壊が著しい場合、抜歯が必要となる。

6. むし歯予防の最新情報

フッ素入り歯磨き粉

  • フッ素入り歯磨き粉は、むし歯予防効果が確立されている。
  • フッ素濃度1450ppmのものを選ぶと効果的。

キシリトール

  • キシリトールは、むし歯菌の増殖を抑制する効果がある。
  • キシリトール配合のガムやタブレットなどを活用する。

歯科医院での定期検診

  • 早期発見・早期治療は、むし歯の進行を抑制する。
  • 半年に一回は、歯科医院で検診を受ける。

シーラント

  • 奥歯の溝を塞いで、むし歯を防ぐ方法。
  • 子供のむし歯予防に効果的。

PMTC

  • 歯科医院で専門的なクリーニングを行う。
  • 歯垢や歯石を徹底的に除去し、むし歯や歯周病を予防する。

7. まとめ

むし歯は、生活習慣によって予防することができます。日頃から、食生活や歯磨きの習慣を見直し、むし歯のリスクを減らしましょう。

参考文献

厚生労働省 e-ヘルスネット むし歯: https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/teeth-summaries/h-02
日本歯科医師会 むし歯予防: https://www.jda.or.jp/